YouTube苔楽フィルムでやりたかったこと。それはシネマティックな映像の中で苔テラリウム制作をすること。
視聴者を集めるとなるとあまり効果的ではないのは理解しているがどうしてもやりたい気持ちは抑えれない。
というわけで自室を飛び出し、外の世界で撮影することにした。
2ndシーズンと名打って開始。
とはいうもののいきなり外に出たら今までの苔楽フィルムのファンの方がびっくりしてしまう。
最初はいつもの部屋で撮影。
ただし、あくまでシネマティックに。
極力解説などはせず、サイレントで臨場感を出すという雰囲気に馴染んでもらうためのもの。
それがこの動画。
第二回は一応外に出る。外と言っても自宅の庭だ。
苔楽フィルムのファンの方に徐々に慣れていただくためだ。
自宅の庭は妻が常に手入れをしていて居心地の良い雰囲気になっている。
そこにいると妻のオーラに包まれているかのような安心感に浸れる。
この時は私自身も屋外で苔テラリウムを作るのははじめて。
猛暑の最中、苔を取り出し外気に触れさせると一瞬でカサカサになってしまうことを学んだ。
そんな苦労の中撮影したのがこの動画です。
次にいよいよ家を出る。
愛知県長久手市のモリコロパークだ。
もうすぐジブリパーク開園を控えているモリコロパークで撮影するのはラストチャンスかもしれない。
開園前ということもあり、工事用の重機が行き来する。それもまた臨場感。
私は雨男らしい。記念すべき屋外撮影の一回目であるその日も雨。
ところがシネマティック動画となると雨もまた良い雰囲気を醸し出す。
公園の芝生広場の真ん中にでっかいステージがあり、その屋根の下で撮影することにした。
この段階で苔楽フィルムを見ていた方の反応が分かれ始める。
チャンネル登録を外してしまう人もちらほらと出てきて、登録者数が停滞してしまった。
私の中では想定内ではある。
解説をしながら苔テラリウムを作る動画を見てチャンネル登録をしてくれた人からするとだいぶ色の違うことをしているから当然。
ただ、私は2ndシーズンは最低10本は仕上げたいと思っている。
ここでへこたれるわけにはいかない。
2ndシーズン4本目は滝だ。
苔が好きな人はおそらく滝も好きだ。
私は以前一度苔観察に行ったことのある場所で、撮影がしやすそうなところをピックアップし、そこに向かった。
愛知県新城市 鳴沢の滝。
観光地でもあるが今は栄えていない印象。平日であれば人気も全くない。
滝壺から50メートルくらい離れた場所に砂地の開けたところがあり、そこで撮影することにした。
少し離れたところでやっていたので滝壺に訪れた人はほとんど私に気づかないようだった。
ちょっと困ったのが滝壺に入り滝行を始めるお爺さんがいたことである。
あたり一面にお経のような声が響き渡りやむなく撮影を一旦中断せざるを得なかったこと。
しかもその人は服を一切まとっておらず映像に映り込まれたらお蔵入りである。
そんなハプニングもありながら撮影したのがこの動画。
なかなか好調に動画をアップさせることができて周りの人にも YouTubeの雰囲気が変わったね、などと言われるようになってきた。
良い流れだ。
シネマティック動画は屋外でなければならないなんてことはない。
お洒落なカフェなんかもその舞台としては完璧だ。
私が苔テラリウムのワークショップを行う会場に愛知県日進市のリセイムさんというところがある。
キッチンカウンターもありジャズの流れるお洒落な空間だ。
たまたまワークショップの空き時間ができたのでそこで撮影をすることにした。
シネマティック動画に少し日常を組み込むことも構成としては親しみやすさにつながるので悪くはないはず。
この日、入り口の扉の上にツバメの巣があることを発見。
もちろん動画の要素として盛り込むことにした。
親ツバメが餌を運んでくる瞬間を近接撮影をしたくてカメラをセット。
どこから見ているのか親ツバメが警戒してなかなかやってこない。
10分経っても来ないので諦めてカメラを引き上げるとそのすぐ後に餌を持ってくる。
そうなると私と親ツバメの駆け引きの始まり。
またカメラをセットして少し離れたところから待つが来ない。
ダメかと引き上げたらやってくる。。。
実はこの攻防が30分〜40分くらい続き、ようやく餌やりシーンが撮れた。
一瞬の餌やりシーンのために実は結構苦労をした動画でした。
この頃から少しずつ再生回数も増え出してきた。
なんとなく、苔楽はこういうことがしたいんだなと雰囲気をつかんだ上で見てくれているのだと思う。
実は2ndシーズンを撮影するにあたり見本にしている動画がある。
モリノネチャンネル。
キャンプ動画ではあるがサイレントでシネマティック。カメラワークや色合いが最高。やや長尺だがずっと見ていられる。
お酒を飲みながら週末にのんびり眺めるのもひとしおだ。
リンクを貼るのはやめておくが是非検索してみて欲しい。
いよいよ後半。第六回目の撮影。
舞台は岐阜県板取。
ここに流れる川は伏流水を含んでおり透明度が抜群に高い。
どうしても撮影をしたかった場所だ。
ただ、夏のこの時期、板取は観光客で賑わう。撮影には全く適していない。
そこで板取で苔ショップをしているForest knotさんにアクセスし、おススメの撮影スポットを教えてもらうことにした。
店主の兒玉さんは大変気さくで人の良い野心家。常に苔とお客様に向き合ってより良い未来を模索している。
苔楽フィルムのことを知ってくれており、大変協力的に場所探しを手伝ってくれた。
このように人とのつながりを生みだす力が YouTubeにはある。
案内してくれた場所は文字通りのthe河原。素晴らしいロケーションである。
しかも地元の人しか知らない隠れ家的スポット。観光客が来ないので一切汚されていない神々しい場所だ。
この先に行くと熊が出るかもしれないからあまり奥には行かないようにと兒玉さんは忠告して去って行った。
その言葉が心に残ったのか作品テーマにも反映されたような気がする。
その時の動画がこちら。
YouTube撮影は個人でやられている方がほとんどだと思う。
私もその一人。
ただ、今回の撮影は少し違った。TwitterやInstagramなどで知り合った苔仲間の方々が色々と協力してくれた。
まず、ロケーション。
2ndシーズンは自室にこもって撮影するのではなく、環境も含めて楽しんでもらいたいのでまずはロケーションが必要である。
公共の場や、河原などは迷惑にならない場所であれば特に許可は必要ないのですが、個人の所有地内で撮影となるとそうはいかない。
私の構想の中で、荘厳な雰囲気の苔むすお寺で撮りたいという野望があった。
それを苔仲間に話すと、知り合いのお寺さんに聞いてみると言ってくれた人がいた。
苔男子まこさん。
彼は行動力にたけ、アイデアマンである。
私の活動に協力をしようといつも前向きな姿勢で向き合ってくれる。
お寺で撮りたいんですよね。ふと私が話した言葉に反応してくれ、すぐにロケーションまで抑えてくれた。
本当にありがたかった。
協力者は一人だけではなかった。
撮影当日、アシスタント的な立ち位置で私に同行してくれたhiroshixさん。
私が、一人だとちょっと心細いんですよね。とつぶやいた言葉に反応してくれて即座にいつ撮影?と聞き返してくれた人である。
hiroshixさんは自らも YouTubeをやっていて私の撮影へのアドバイスや協力をしてくれた。
撮影時に敷いていた紅葉の手拭いも苔も提供してくれたのはHiroshixさんです。
今回の動画はそんな方たちのお陰でできた大切な動画となりました。
撮影地は岐阜県山県市のお寺。約700年の歴史のある西山浄土宗善導寺。
管理された苔庭と荘厳な雰囲気。至る所に響く水の流れる心地の良い音。
こんな素晴らしい場所と協力してくれた仲間に支えられての撮影は一生忘れないと思う。
公開 2022年9月9日(金)18:00-