アトリエ展示販売会

4/21はじめてアトリエを一般公開した。

元々、展示販売会の情報を知っていてこの日を楽しみにしてくれていた苔テラリウムファンの方やどんな怪しいお店か様子を見てこようという疑心暗鬼なご近所の方々で思いのほか賑わった。

私の中でこの日はアトリエにとってのプレオープンみたいな位置付けであり、ご興味のある方はどうぞご覧ください、くらいの気持ちでむかえた。

そして、このために用意したというエプロンがやたらとお似合いのヒロシックスさんがお手伝いをしてくれたことで私もこの賑わいをじっくりと楽しめたという感想。

1組ずつそれぞれの方に対してゆったりと向き合うことができて有意義な時間が過ごせた。

お客様には、なぜこのお店を訪れたのかを聞き取り苔テラリウムの紹介をし、商品の説明をする。

この辺りはマルシェ出店の時に培った愛嬌と接客ノウハウで乗り切ることができる。何事も糧にするのが苔楽流だ。

そうしているとそのうちに話が盛り上がり自然とお店に良い雰囲気が生まれる。

その人が商品を購入するかどうかはあまり気にしない。

まずは苔テラリウムを知ってもらうことが目的。

そのためにここにアトリエを設けて月一の展示販売会をやるようなもの。

良いものを伝えるためにはちゃんとした場を設けてきちんとご説明するという工程を省くことはできない。

そうして苔テラリウムの入り口の門をくぐったお客様が次の展示販売会に、それこそ自分が作った作品を見せに訪れてくれるくらいになったら最高だ。

今回の開催で、店として不足している課題もいくつかピックアップできた。

それを次回開催に活かしていこうと思う。

今後、展示販売会は回を重ねるごとにお客様と共に充実したものになっていくだろう。

苔楽のアトリエ通信

毎週月曜日の9時からアシスタント!?のヒロシックスさんと気ままにインスタライブをやっている。

次回で通算20回を迎える。

きっかけはなんだったんだろう。

正直、何故これを始めたのかはあまり覚えていない。

ヒロシックスさんとほぼ共同参画でアトリエを作ることになってから、せっかくできた活動の場を活かしていこうということで始めたと思う。

インスタライブを始めた頃、見てくれる人は10数人いくかいかないか。

しかも通信環境が悪く途中で配信が中断されたこともあったし、不慣れな発信でうまく行かないこともあった。

それでも発信をし続けた。

見てくれている人が1人でもいるなら続けなければならないという勝手な使命感でここまできた。

そのうちに視聴者数は増えてはいったが、いまだに爆発的な伸びはない。

それでも2人は全く動じない。

何故なら苔楽のアトリエ通信を最も楽しんでいるのは僕らだからだ。

それに僕らが楽しんでいる様を見て視聴者が共感して喜んでくれている。

それが理想。

途中、終わりを迎えるのも美学という考えがよぎったこともあった。

でも今は終わらせたくないという気持ちの方が強い。

アトリエ通信で得たものは全国の苔テラリウムクリエイターや愛好家たちとのかけがえのないコミュニティと絆。

ここで生まれたコミュニティがもっともっと日本全国へ波及し広がればいいと思っている。

次回の20回目は初となるプレゼント企画を考えている。

ただのおっさん2人の他愛もない会話にいつもコメントを入れてくれる奇特な皆様へ感謝の気持ちを込めて。

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苔テラリウムクリエイターズサミットの今後について

2024年3月27日(水)に全国から参加表明をした精鋭達が苔楽のアトリエに集まった。

クリエイター15名、スタッフ6名。総勢21名。

そこで繰り広げられた熱いディスカッション。見えてきた業界の課題。リアルで繋がるクリエイター同士のコミュニティ。

サミットから交流会まで、全ての時間において参加者全員が有意義に過ごした。

目には見えないが日本の苔テラリウム界の中心がここにあると実感した。

やって良かった。それが私の素直な感想。

今後の苔テラリウム業界を取り巻く、決して明るいことばかりではない環境をどのように打破していくのか。

そのひとつの答えがこの場所に集まったそれぞれのクリエイターが個性を磨き、世間に価値提供をしていくことだということは確かなようだ。

私の個性。それは…。

苔テラリウムクリエイターズサミットを実現したこと。

それにより、集まったクリエイターの人々に何かしらの喜びや気づきを感じていただけること提供できたこと。

それを磨いていこうと思う。

例えば、苔テラリウムクリエイターズサミットの継続。

一年に一度このサミットを開催してお互いを刺激し合い、現状を確認し合い、より高めていく場を作ること。

または、苔テラリウムサミットコンテストの開催。

作品の技術を競い合いコンテスト形式にすることでクリエイターの実績形成の役に立ててもらう。

もっと深く攻めるならば苔テラリウムクリエイターズアイデアコンペ。

苔テラリウムに関するこんなものがあったらいいな、を実現化し商品開発に挑む企画。など。

私の思い付きで偶然的に始めた苔テラリウムクリエイターズサミット2024ではあったが、今になって思うと必然だった気もしている。

今後の“苔テラリウムクリエイターズ”シリーズの動きにぜひご注目願いたい。

アトリエの隣の人との会話

アトリエ裏庭の草取り中、お隣のおばさまとお話しをする機会がありました。

アトリエができるのを心待ちにしているとのこと。

私にとっては嬉しい限り。

近所のおばさま同士でもうすでに苔楽のアトリエの話で持ちきりでみんな楽しみにしていますと。

年の功70過ぎの品のある方。

「私たちは暇なんですよ。」

謙遜しながら屈託のない笑顔で私を包んでくれた。

その方は昔、陶芸や編み物など沢山の趣味があり実は人を集めて講師をやりたかったそう。

でもなかなか忙しくて結局はやれなかったんだよ。と。

でしたらぜひ苔楽のアトリエを使って講師をやりましょう。

そのようにお誘いすると、満更でもなくやりたそうな雰囲気。

しばらく考えて、

そうだよね。近くにたくさんお友達いるし誘ったらくるかもね。

アトリエ、早いとこ完成させてくれないかね。

苔楽のアトリエは地元に根付いた活動を目指す拠点。

苔テラリウムのワークショップだけではなく、地域のコミュニティ活動に利用してもらえたらより一層その意義が高まります。

年は関係ない。目を輝かせて私に早期開店を促すこの女性にほんの小さな楽しみを贈ることができた。

今までなんとなく言語化出来なかった苔楽のアトリエの存在意義がはっきり見えた貴重な体験でした。

苔テラリウムクリエイターズサミット2024のこと

苔楽企画として思い切ったイベントをうちます。

勢いでサミットという仰々しいタイトルにしてしまったことにやや後悔はしているが私の意気込みと捉えていただければ幸いです。

目的は全国津々浦々で活動されている苔テラリウムクリエイターの方々に集まってもらいリアルで交流をしてもらうこと。

そこから生まれる新たな発想や気づきを共有し苔テラリウムの未来への発展を構築するという企画です。

言い換えればみんなとリアルでお会いしてワイワイやりたい。ということでもあります。

実際、SNSを通じてすでに交流を持っている方もおられますが、やはりリアルでお会いすることの価値はその比になりません。

イベント会場に足を運べはクリエイターの方とお話しする機会も作ることができますが、接客などで忙しくあまり時間が取れなかったりして密に会話をすることもできません。

そもそも苔のイベントは主要部での開催が主なため遠方の方はその会場にすら行くことができません。

サミットではリアルでの交流をコンセプトにしているのでしっかりと対話ができる構成にしたいと思っています。

意外にもこのようなイベントは今まで無かったように思います。

著名な方の講演会はあるにしろそれは一方通行であって対話型のイベントとは言えません。

もしかしたら今回のサミットは苔テラリウム業界の初の対話型イベントとなるかもしれない。

もし、イベント後の参加者の評判が良ければ継続して行うイベントにしていきたい。

私が活動している東海地方の仲間たちがこのイベントを自主的に支えようとしてくれています。

そして、見返りを求めている様子も全くありません。

本当に感謝しています。

きっと、苔楽のアトリエに集まったクリエイターの方々が笑顔で無事に帰っていただけるように当日は心からのおもてなしをしてくれることでしょう。

2023年を振り返って

苔楽企画開業二年目となる今年は足腰のバランスを取りつつ、なかなか攻めた年になったと捉えています。

マルシェやワークショップ、イベント参加などやれることはいとまず行いました。

そこで得られる経験を元に苔楽企画にとって重要なものは何かを冷静に取捨選択できました。

例えば、ストアマルシェのイベント参加については今後積極的にはやらない方向で定めました。

東海地方の苔テラリウム市場はまだまだ一般の方がたまたま通りかかって作品を買うようにはなっておらず、出店するにしても苔関連のイベント内に限った方が効率が良く戦えそうです。

副業で活動する以上、効率化は大事なポイントです。

売上の発生しない時間は極力排除していかなければ総合的な利益に影響が出ます。

その点、ワークショップに関してはお客様と直接的にふれあいながら行いますので、売上だけではなくお客様の立場からのご意見や感想、また認知度の向上など得られるものが計り知れません。

難しいのは集客ですが、現時点では、自身でやるよりもすでに顧客を抱えるショップやイベント会社の集客力にうまく便乗するのがベストだと考えています。

それらを踏まえてワークショップが苔楽企画に重要な活動と捉えて力を入れて活動してきました。

またこの活動を通じて東海地方の市場作りに貢献していきたいと考えています。

試行錯誤の連続ではありましたが年初の売上目標に到達することもできました。

そしていよいよ拠点を構えることが必要となってまいりました。

拠点となる物件はヒロシックスさんのご協力があり見つけることができました。

拠点を「苔楽のアトリエ」と名づけ今後の活動の中心地としていきたいと思っております。

たくさんの人との交流が糧となり成長を遂げることができた一年だったと捉えております。

皆様に感謝をお伝えし、来年に向け動いていきます。

苔楽のアトリエ構想

愛知県豊田市。の端っこ。

ご縁があって苔楽のアトリエを持たせていただくことが決まりました。

ずっと望んでいたことが現実になりつつあります。

場所は八草駅徒歩3分という好立地。

春日井や岡崎などの郊外を結ぶ愛知環状鉄道とジブリパークへの来園者の利用するリニモの交差駅のため比較的人が来やすい場所にある。

普段は近くの工業大学の学生が主にその駅を利用している。

とは言え栄えた場所ではない。

それでもここに東海地方を代表する苔テラリウムの拠点を築くつもりでアトリエを構えようと思っている。

今やネットの時代。そこまで立地は関係ない。ジブリパークのある豊田の端っこから世界に向けてひたすら苔テラリウムを発信したい。

まずは地元の人に苔テラリウムの楽しさを知ってもらうために定例のワークショップを行う。

その中から講師を育成し、苔楽のアトリエでのワークショップを手伝ってもらう。

平日の予約が埋まるようになってきたら次にショップとしての運営を始める。

たまにイベントも行い交流の場を設ける。

苔楽は日曜日のワークショップと水曜日の夜のワークショップを担当する。

ワークショップのない時は作品作りやYouTubeの撮影に時間を注ぐ。

様々な構想が詰め込まれた苔楽のアトリエ。人々に愛される場所になるべく現在はDIY改装中である。

Mossmile 谷川さん

東海エリアで活動する有名な苔テラリウムクリエイターの谷川氏。

私が三年前に苔を好きになり苔テラリウムを作り出してからその存在を知るまでには時間はかからなかった。

東海地方を中心に様々なイベントに参加し、ご自身で自らもイベントを定期的に行っている。

人柄は良く、何というか全く棘のない人であり、私から見るにイケメンさんだ。

当時、私のような初心者が勝手にイベントを見に行き、根掘り葉掘り色んなことを聞いても嫌な顔ひとつしない。

本当に彼からはたくさんのことを教わった。

苔の植え方のポイントから管理の仕方、それこそ容器の仕入れ先まで。

なぜそこまで親身になって教えてくれるのか尋ねたことがある。

彼はこう答えた。

情報を隠していても何の得にもならない。むしろ情報を共有して東海地方の苔仲間みんなで苔業界を盛り上げたいと。

谷川氏の作られる作品には言葉にし難い魅力がある。

レイアウトのコンセプトはもちろんのこと、とにかく苔がガラス容器の中で活き活きとしているのだ。

それはイベントを見に行くと毎回同じことを感じる。

苔テラリウムを作る人の責任として、そこに設えた苔への愛情を感じるざるを得ない。

明日からそんな谷川さんの主催するイベントに苔楽もスペースの一部を借りて作品の出品をすることとなる。

私からお願いしたわけではなく谷川さんからの粋なオファーだ。

三年前はこんな事が起こるなんて想像できただろうか?

とにかく、あの谷川氏の横に私の作品が並ぶのはかなりのプレッシャーではあるがもう後には引けない。

私としては平然を装いこのイベント期間を乗り越えるのみである。

谷川氏のファンが増え続けるのは作品の完成度だけではなく人柄も大きいのだろう。

名古屋に苔テラリウムショップができました!

そうなんです。名古屋市千種区池下に念願だった苔テラリウムショップが6/6にオープンしました。

『THE GREEN moss design』

THEGREENmossdesign

もちろん私がお店を出したわけではありません。

あのボイメンの所属する事務所の系列のショップとのこと。

早速オープンホヤホヤのお店にお邪魔してきました。

ちょうどこの街にぴったりあった外観で正直庶民には少し入りづらい雰囲気が漂っていました。

勇気を出して黒塗りの重厚な扉を開けて中に入るとそこにはハイセンスな苔テラリウムがずらっと並ぶ異世界が広がっていました。

クリエイターの小原さんの作風は苔テラリウムに盆栽を掛け合わせたスタイルが主流。また動物のフィギュアがちょうど良い塩梅で自然豊かな景色を演出している作品もありました。

話をお聞きしていると関西で経験を積まれてショップをされていたところ、ボイメン事務所の社長とのご縁がありお店を出すことになって名古屋にやってきたとのこと。

言われてみればその作風は関西のクリエイターの方に多く見られる特徴にも思える。

日本の真ん中で関西風と関東風の苔テラリウムがあることを実感するとはいかにも不思議な感覚。

マネージャーの稗田さん曰く、名古屋に来て1番最初に驚いたことはお祝いの花が開店数時間でなくなったことだそう。

実はこの地域独特の風習で、開店祝いの花は縁起物とされ近所の人が勝手に抜いて持ち帰っても良いとされているのだ。

むしろこの辺りの地域では花が持ち去られる方が良いこととされているわけで、それを知らない人からしたら開店早々泥棒されて先行き不安になるのも分からなくはない。

お二人には早くこの地に慣れていただき、東海地方に苔テラリウムを浸透させ益々発展するための拠点を作り上げていって欲しいと願うばかりです。

苔楽と古原さん

苔は高級品で然り。

苔の成長速度と栽培の難しさを考えたらテラリウム用の苔の販売価格が高くなるのは当然のことだ。

生産された苔が高価だと苔テラリウムも高価になる。

これも当たり前のこと。

ただ、苔テラリウムを正しい値段で売ろうとすると世間からは高いと言われてしまう。

これは世間の苔に対するイメージがそうさせているのだと思っている。

苔=どこにでも生えている

苔=ジメジメしていて汚らしい

苔=鑑賞価値がない

世間一般ではそのように思われているのだろう。

苔業界はこのような世間のイメージを払拭し、正しい知識を浸透させる必要がある。

そうしない限りは苔を正当な価格で流通させることが困難だ。

正当な価格で流通が行えなければ苔生産農家が今以上増えることはおそらくない。

また苔テラリウムクリエイターはより技術を磨き、人を魅了するような美しい作品を作り鑑賞価値を高める努力をしなければならない。

そこを蔑ろにしたまま安価で苔テラリウムを販売し続けるといずれ苔業界が破綻すると懸念している。

つまり、安価にするために苔を生産農家から仕入れず山採りのものばかり使っていたら環境保護の面で問題が生じるし、品質も安定していないため客離れを起こす。

残念ながら現時点では世間的に苔テラリウムの価値があまり認知されていないので高くても買うという人が少ない印象だ。

だから世間のイメージに合わせて苔テラリウムを安く売ろうとする業者が増える。

気持ちはとても理解できる。

しかし、これは単なる一時凌ぎであって、苔業界全体のことを考えると努力の方向が間違っているのではないだろうか。

イメージしてみよう。

フランス料理は高級です。

厳選された食材を使って鍛錬を重ねたシェフが腕を奮って美しい料理を提供してくれる。

そして私たちは安心して食事を楽しみ、満足してお金を支払う。

一方、「激安!ワンコインフランス料理」と謳われているお店にあなたは行きたいと思いますか?

私ならその値段で売られていることに不信感を覚え行くことを躊躇します。

これは私の中にフランス料理は高級であって良いというイメージがついているからに他ならない。

全国の苔テラリウム販売者の方に言いたいのは安売りをすることが自らの苔テラリウム業界の首を絞める行為でもあることを認識していただきたいということ。

もちろん自社努力で少しでも消費者に届けやすいように創意工夫をしているのであれば話は別です。

環境を保護するためにきちんと生産された苔を仕入れ、安定した品質を確保した苔テラリウムを提供することこそが、それを購入していただけるお客様の満足に繋がると信じています。

ボタニカル業界のフランス料理の地位をいつか実現したいものだ。

業界全体が一丸となって盛り上がっていくことを願っている。