苔テラリウムというと密閉型の小瓶に石と苔を配置するクローズドタイプが主流。
そして現在のところそれが王道であり基本だ。
ただ、私は苔テラリウム作品のデザインの流れにおいて、もうすでに次のターンが始まっているのではないかと思っている。
それはオープンタイプの苔テラリウムの発展だ。
オープンタイプの苔テラリウムとは、クローズドタイプだと使えなかったモミジやナンテンなどの苗木を使ったり、シダ植物と組み合わせたりする手法だ。
理由は、一般的なクローズドタイプの苔テラリウムはレイアウトパターンがすでに成熟し、新たなバリエーションを失いつつあるからだ。
もちろんその中でも個性を発揮するクリエイターもいるとは思うが、商品棚に並ぶ作品はどうしてもやや似通ってしまっているのは否めない。
それは悪いことではなく、苔テラリウムの手法が定着したわけなので喜ばしいことに違いないが、一方でさらなる人を惹きつける魅力をもっと出して行かないと発展はない。
クリエイターの方々は新たなるバリエーションをこれからもどんどん考えて世に出し、人々の目を楽しませて欲しいと思う。
ところでオープンタイプの苔テラリウムって、もはや盆栽なんじゃないかとの疑問点が残る。
私の解釈では盆栽とジオラマのセオリーを融合させて苔で表現したのが苔テラリウムでそのルートから派生したのがオープン型苔テラリウム。
つまりルーツが違うのである。
かなりこじつけがましい。。。
それはさておきオープン型の苔テラリウムに使える苔は庭ゴケなどに採用されている種類に限られてくるだろう。
スナゴケ、ハイゴケ、シノブゴケ、ホソバオキナゴケなど。
ここにきてフデゴケの躍進もあるかもしれない。
苔テラリウムの未来を想像すると本当に楽しいのである。