とうとうその日が明日へと迫った。
道草石河さんとのライブ配信だ。
正直今、このブログを書いている理由は緊張をほぐすためだ。
で、なぜ私がこんなにも緊張をしているか。それを文章で表現するのはなかなか難しい。
一応、念のため、その理由を紐解いていくとしよう。
出会いはYouTube「道草ちゃんねる」だ。
もちろん向こうは私を知らない。
苔テラリウムの魅力をうっすら感じていた私を完全に釘付けにしたのはまがいもなく彼の作ったYouTube動画だ。
道草ちゃんねるのレイアウトを参考にして自分なりに作品を作りSNSやYouTubeにアップしていくにつれそれなりに作品のレベルは上がって行ったと思う。
でもある程度レベルが上がるとそこには容赦なく大きな見えない壁が待ち受けているものだ。
道草さんのYouTube動画を真似しながら同じように作っても何かが足りない。納得できない。そんな壁にぶつかってしまったのだ。
ある時、名古屋市に道草さんの作品が展示販売されているという情報を入手した。
私は自分でいうのも変だがかなり行動派だ。
その日は仕事だったが、仕事着のまま夕方にそのお店を訪れた。
あった。
そこには初めて見る石河さんの作った作品が情報通り展示販売されていた。
近づいてみた瞬間、自分でもよく分からないが、ありきたりな表現にはなるが稲妻に打たれたような感覚を確かに覚えたのだ。
とにかく美しさのオーラが半端なかった。
一時間以上はそこにいただろう。
道草コーナーの前で微動だにしない変な客だったに違いない。
目の前に置かれている作品はどう見ても自分のそれとは似て非なる物だった。
もちろんキャリアが違うのは当然だが、その美しさは手先の器用さの違いだけではないような気がした。
おそらくこれは石河さんが苔テラリウム制作に向かう時の心の姿勢が根本的に私と違うのかもしれないと直感的に感じたのだ。
苔テラリウムはただ形を作るのではなくて全ての自然の恵みを預かり環境そのものを作るんだよと教わっているようだった。
その後、私が相も変わらずYouTube苔楽フィルムの投稿を続けていると、何かのタイミングで憧れの石河さんが私のことを認識してくれているということが分かった。
本当にSNSの力は絶大だ。
憧れの人といとも簡単に繋がれてしまうんだから。
もちろん私が図々しく近づいていったのも繋がれた理由のひとつ。
なにしろ私は行動派だから。
SNSで石河さんと会話もできるようになったある日、石河さんは私の苔楽フィルムを応援してくれているような趣旨のことをつぶやいた。
どうやら石河さんは苔テラリウムの普及活動として苔YouTubeを発信する人がどんどん増えていくことを願っているようだった。
だからYouTubeはやめないでと言われた。
なんて人なんだ。
同じジャンルである苔テラリウムYouTuberは本来からしたら言ってみれば邪魔者。
道草ちゃんねるくらいのレベルであれば苔楽フィルムなど蹴落とすことも容易にできたはず。
しかし石河さんは全力で応援してくれようとしていた。
これこそが苔を愛する人の精神なんだ。
だからあの美しいオーラを放つ苔テラリウムを作ることができるんだ。
ようやくすとんと腑に落ちた感覚を味わった。
そして明日、ついに初めて石河さんと対面する。
私にとっては夢に見た瞬間だ。
緊張しないわけがない。
しかもただ対面するだけではない。
ライブ配信をするという。
私はただお会いできるだけで良いのに、でも、これはおそらく石河さんの配慮。
私とコラボすることで苔楽フィルムを伸ばそうとしてくれている。
繰り返すが、なんてお人だ。。。
明日はどんなお話をしようか。とりあえず一晩考えてみる。
とは言え、私のことだから、いざその場に出ればきっとひょうひょうと配信を楽しんでいるんだろうとも思っている。
それが私のスタイルでもあるのだ。
明日はお祭り。
何も考えず、思うままその場の雰囲気に心を漂わせて道草ワールドにどっぷり浸かってこようと思う。
乾杯。